議会リポート3:2020年6月議会報告

寄居町第1次補正予算(コロナ対策)

身近で主な事業の紹介です。国からの補助金が基本。期限が過ぎると国庫に戻されます。該当者は面倒がらず申請しましょう。また、お近くの友人やお知り合いの方にもお声掛けください。

『小規模事業者緊急支援事業』予算5,300万円
売り上げが5%以上落ちた町内の小規模事業者に一律5万円が給付されます。期限は9月末まで。
問い合わせ先:商工観光課

『ひとり親家庭等臨時特別給付金』予算2,000万円
寄居町在住の該当する世帯一律に5万円。第2子以降の児童がいる場合は児童1人につき2万円が加算されます。母親1人、児童2人の世帯だと7万円。問い合わせ先:子育て支援課

『公立学校情報機器整備事業』予算779,5万円
小学校513万4千円。中学校266万1千円。タブレット端末機器整備に充てられます。指導者の人件費も含まれオンライン授業のインフラが加速します。

委員会の正副委員長が変わります

総務経済常任委員会(8名)
委員長:保泉周平議員
副委員長:権田孝史議員
文教厚生常任員会(8名)
委員長:笠原則夫議員
副委員長:大北久勝(議会広報公聴特別特別委員会にも所属します)

6月議会大北ひさかつ一般質問

寄居町の秩序ある開発に向けた条例整備を問う盛土・切土の開発が虫食い状態で行われている男衾・東部
豊かな農地・山林を次の世代にバトンタッチできる持続可能な開発を!!

大北ひさかつ一般質問趣旨

寄居町、中でも男衾東部地域で、開発(土地の埋め立て、盛土および切土)が虫食い状態で行われています。農地および山林が、その対象になっています。
この男衾東部地は、『寄居町総合振興計画』の土地利用構想の中で「農業的利用を優先する地域」および「森林の利用を優先する地域」として位置づけられています。
また、『寄居町農業振興ビジョン』においても「オール寄居で元気いっぱいの農林業を次世代へ」を基本理念としています。
花輪町長は町民に対して「安心・安全な暮らしと豊かな地域社会を持続できる町であるよう、その道筋をしっかりと築いてまいります」と年度初めにメッセージしています。
男衾東部地域の農地は、農業の後継者にも恵まれ、多種多彩な農産物の生産活動地域で、町の経済活動の一翼を担っており、次世代に引き継がれていく価値ある町の財産です。
こうした地域環境秩序を根こそぎ奪いかねない土地の埋め立て等は、寄居町が目指す方向ではありません。そこで、何点かお伺いします。
(1) 男衾東部地域を寄居町総合振興計画で「農業的利用を優先、森林の利用を優先する地域」として位置づけた根拠について。
(2) 男衾東部地域での土地の埋め立て、盛土および切土に関して令和2年4月末までに開発業者より提出されている届け出や、協議の件数および内容について。
(3) 男衾東部地域では、平地林の伐採、造成、ないしは、伐採の後に残土の持ち込みといった行為が特徴となっています。持ち込まれた残土が隣接の私有地に大量に流出するといった被害も出ています。この残土による盛土に関する町の対応、基準、課題について。
(4) 盛土による開発行為は大型ダンプカーによる残土の持ち込みがセットになっており、大型ダンプカーによる町道破損、近隣町民の安全をも脅かす事例が発生しました。その対応、課題について。
(5) 県では、土砂の埋め立てや盛土は、罰則を伴う細かな条例を設けています。町では、「土砂等による土地の埋め立て等に関する指導要綱」の中で、助言、指導、勧告を行うことができる、にとどまっており、「寄居町が狙われている」との声を聞きます。土地の埋め立て等に関する条例を整備している近隣市・町と比較しての町民の声です。
持続可能な開発目標、SDGsが大きな流れになろうとする中で、町の地域環境の特徴に照らした土地の埋め立てに関する独自の条例の整備が必要だと考えますが、その点について伺います。

花輪町長の答弁要約

町の土地利用の基本方針は、活力や暮らしの魅力を持続することに主眼を置き、地域特性をいかし、全体バランスを考え計画的に進めている。
盛土に関しては、町の指導要綱に基づき事業者に指導を行っている。ただ、一部の事業者による無許可や基準以下の面積での仮置きと称して残土を搬入し放置することにより他人の土地を侵害するなどの悪質な事案が発生しており苦慮している。
大型ダンプカーによる町道破損などは事案発生時2月中旬から把握して確認しており、寄居警察署に対して過積載取り締まりを要請、その後数台が検挙されている。そうしたこともあり通行止めの処置をとった。
町では寄居警察署、埼玉県北部環境管理事務所など関係機関と協議し対応している。
土砂条例の整備については生活環境上の悪影響の排除をはかるために、町の特性を踏まえた土砂条例等の整備に向け、検討してまいりたいたいと考えている。

建設課答弁要約

通行止めについては、2月25日午後4時ころに通行止めの案内やポールなどを設置し全面通行止めとした。町道部分の破損の損害賠償は、警察の摘発を受けて、また、道路補修にかかった費用など含め考えている(6月27日、破損個所の修復作業が始まっている)

総合政策課の答弁要約

開発の基本は、都市計画法に基づいており、質問の盛土など土砂に関する対応はない。

都市計画課答弁要約

建物、公共施設など建築物にかかる行為、また、都市計画法に基づく行為を開発と位置付けている。今回の盛土に関する行為は該当しない。開発行為に関する審査会も都市計画法「寄居町水と緑のまちづくり条例」に準じて対応している。

生活環境エコタウン課の答弁要約

赤浜地内の現場は、4月8日、県の北部環境管理事務所より全量撤去の勧告が出た。
この業者は、町の職員と北部環境管理事務所とが現場に赴き再三協議に応じるよう指導してきたが、届出の書類もいまだに未提出で、協議に応じなかった。3000㎡の基準を超え、撤去の警告となった。この現場に限っては、今後の対応は北部環境事務所に移ったと考えている。
土砂等の条例については、いま現在、町が持っているルールでは3000㎡以下は「お願いする」レベルでしかない。それ以上の規模は県の守備範囲となる。
土砂等の条例は、前向きに考えている。独自の条例を持っている美里町、深谷市、熊谷市を参考ししながら前向きに取り組む。

条例ができるまで  住民からも請求できる

一般的には次の流れを経て制定されます。
初めに「条例検討委員会」が立ち上がり→「条例骨子案」を作り→庁内調整・議会説明(条例案によっては住民説明)
→議会に条例案提出→定例会で議案審議→可決・交付・施行。
条例案の提案は、首長または議員から行われるのが一般的。議会が多数決で議決し、首長が交付します。
条例は、国の法令に違反しない限り地方公共団体の権限に当てはまるすべての事務について規定できます。
条例提案には、住民からの請求によるものもあります(有権者の50分の1以上の署名が必要)。

はっきりしない   議会で交わされる慣用語

国会で大臣は「その件は実行するよう指示します」の答弁をよく聞きます。
寄居町議会では執行の答弁で「実施します」「やります」は聞かれません。聞かれるのは「調査・研究します」「その考えはありません」。
今回の盛土に関する条例整備の質問で町長は「検討」と答え、担当課長は「取り組む」。
広辞苑は検討は「よく調べて考える」、取り組みは「熱心に事に当たる」とある。
今回の条例整備「する」のか「しない」のか、いまいち釈然としない。
議会運営委委員長に聞くと職員は「検討する」とは言わない。言えるのは最終責任者の首長だけ?。
つまり、町長の「検討してまいりたい」は「していきたい」と同意語となり、町長の意を受け、職員は「前向きに取り組む」の流れができることに。役場の秩序といえそうです。

DGs

2015年の9月に国連サミットで日本含めた加盟国193か国は「SDGs」を採択している。SDGs(Sustainable Ðevelopment  Goals)持続可能な開発目標の略。
貧困や飢餓をなくす、すべての人に健康、教育を、住み続けられるまちづくり、産業と技術革新をつくろう、といった17目標を2030年達成に向けて取り組もうというもの。
日本では、自治体や企業や学校、団体などで、持続可能な豊かな社会づくろを目標に掲げ取り組もうとしています。
寄居町でも研究・調査が行われようとしています。

土地を守る条例整備を求める請願の提出延期とその後

請願が6月議会見送りとなった理由

請願の件名「寄居町の土地を守る条例の制定について」が以下の抵触するとの議会事務局の指摘を受け協議の結果、請願締め切り日時も考慮し延期となりました。
①「寄居町の土地」の表記では都市計画含めて既存条例に沿っての開発に支障が出る。
②「開発」の表記では、開発すべてを包含し合法的な既存開発に支障がある。
以上の点を鑑み「土砂等による盛土・切土の条例整備」、と件名および趣旨を修正する必要となったため(5月15日現在)

127名の熱い思い

「寄居町の土地を守る条例の制定について」の請願は127名のご署名をいただき6月議会提出計画でしたが、9月議会に延期し、その旨の説明案内をさせていただきました。請願紹介議員の一人としてお礼申し上げます。
6月議会では、請願と同じ内容を大北が一般質問し、男衾東部の実情と条例整備の必要性を問いただしました(詳細は中面ページ)。結果は、町長の「条例に向けて検討する」意向が確認でき、当初の目的、条例制定への道筋が見えてきました。

みんなの想いは  乱開発はNo!

今年の2月、男衾出身議員5名が町長宛てに男衾東部地域の乱開発を規制すべく条例制定を求める「要望書」が動き始め、地域の熱意を反映する請願へと発展したものの提出延期。署名活動で奔走してくださった方々には心よりお礼申し上げます。
要望、請願とも目的は、男衾東部の豊かな土地を次世代に引き継ぐために乱開発はO!そのために条例を、というものです。
紆余曲折でしたが、持続可能な開発のために寄居町独自の盛土や切土を含めた土砂等に関する条例制定に扉が開いたことは一歩前進、と言えます。
いま提出延期状態の請願ですが、町の意向が明らかになった中で、条例制定目的を優先する意味で、果たして同じ趣旨の請願がベストか。協議の必要がありますが、町の意向を加速させる動きをしたいと考えています。

条例整備に  1歩前進

6月議会を終え、一連の動きの中で得たものは、関係した人たちそれぞれが、徒労感もなく、目的に近づくことができた点だと思っています。
議員はその立場で条例制定にむけた活動。農業を守る立場の人たちの熱い思いを乗せた連係プレイは驚嘆でした。
暮らしを脅かす乱開発への反応は波紋のように広がりました。が、これからが正念場です

薬師堂前交差点の信号機設置 青色発信!

埼玉県令和3年度当初予算に組み入れることが決まり、実現の見通しが立ちました。
県警からは薬師堂前交差点は変則のため一方通行規制となり、地域住民の承諾が必要、と条件提示されました。
規制除外の交渉を続けましたが、信号機に伴う特例は無理でした。
今市区長、衛生、道路の三役さんが交通規制で影響を受ける農地地権者、区民のお宅を戸別訪問して、理解、協力と承諾を得ることができ、予算組前に、設置の必要手続きを終えることができました。
これまで実現に尽力されてこられた方々はじめ、地元の皆さんの熱意が実ることに、ほっと、です。
今後の課題は、県道を挟む町道の交通量が、いま以上に増えることへの対応です。
特に朝夕は「危険」な状態が高まることが予測され、その対策を一緒に取り組んでいかねば、と考えています。

6月会議で副議長の不信任案が多数決で可決

議会初日に稲山議員より「田母神節子副議長の不信任案」の動議が提出され、賛否の討論の後、採決に入り多数決(賛成8名、反対7名)で可決されました。
不信任案趣旨説明の要約
寄居町議会のこれまでの慣例によると、副議長職を2年続ける前例はない。他の議員にはその見識から見ても副議長の職務を担うにふさわしい人物は居る。そういった人たちに経験を積んでもらう意味でも慣例は尊重すべき。これまで長い歴史の中で培われてきた慣例を破ることは,議会の混乱を招くことになり、機会均等の点でも民主的ではない。
趣旨説明に対して、賛成論を佐藤議員が行いました。
不信任案反対趣旨要約不信任案反対には原口議員が立ちました(反対論要約))
まず、大前提は、議員は公職選挙法によりこの場にいる、ということ。慣例とか、これまでの習わしとかでその職を問うことは、選挙民に対して説明ができない。民主主義に反する。
不信任は、議会の尊厳を著しく損なう言動を繰り返したとか、あるいは議員が法に触れる行為をし、議会及び寄居町の信頼を失墜させた場合は適用されるだろうが、何ら落ち度のない議員への不信任は当たらない。
反対論を大澤議員が行いました。
採決にあたって大北は、「慣例」を不信任案の主な理由とすることは適切ではない、と判断、反対でした。

ひと言

6月議会で1年が経過した。一般質問を出来レース、なれ合い、と評した声が今も脳裏から離れない。計画的に提案型でやろう、と臨んでいる。
今回の盛土含む開発の質問は、もう何十年も前の”赤浜新山”の再現だけはごめん、との思いも強かった。
なれ合い回避のためにも条例化を視野に提案型で臨む。議員姿勢の一つ、と思っている。

2020/08/13