線香花火

線香花火  詞・曲  舞姫えみ 2016/05/30

(3年程前に父は89才でこの世を去りました。埼玉から大阪の病院へ見舞いによく行きましたが、だんだん父が弱ってくるとバスを降りて病院までの坂道がとても長く感じられました。)

バスを降りると なだらかに登る どこまでも続く アスファルト

やがて姿を見せる白い壁 赤い十字が にじんでた

あの窓にそっと届け この思い溢れて

伝えたい 大好きだと    ありがとう ありがとう

花火にはまだ 早い季節    あなたは線香花火

夜空に赤い 火の玉     優しく燃えて 輝いた

きらり きらり        輝いた

 

ドアが開いて 降り立つと今日も 行き交う人の白い影

私の歩み どんどんと重く  後ずさりしているみたい

あの空にはるか届け      この祈りかなたに

こみあげる思い いつも  言葉にならない

花火にはまだ  早い季節        あなたは線香花火

夜空に花びらを散らし       はかなく細く燃えていた

ちりり ちりり      燃えていた

花火にはまだ   早い季節        あなたは線香花火

柳のように 手を振って          やさしく別れ 告げていた

しゅるり しゅるり              さよならと

 

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