寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記 日本300名山

No,312 北海道:石狩岳(1967m)ニセイカウシュッペ山(1883m)天塩岳(1558m)

2023/08/24

平成28年8月3日~6日(3泊4日)  単独行

8/3(晴) 寄居(3:30発)~森林公園駅(04:00着04:15発)~羽田空港第2TM(05:45着06:45発)~旭川空港(08:20着08:25発)~レンタカー(08:30着09:00発09:15着09:30発)~旭川鷹栖IC(10:10着発)~上川層雲峡IC(10:45着発)~探す~清川側古川林道ゲート(12:30着13:00発)~糠平観光ホテル(15:00着)

今夏は新井氏と北アの槍穂縦走を企てていたが、新井氏が直前に網膜剥離になり緊急入院。 結局単独になった為、槍穂は来年に回し北海道の東大雪、北見の3山に挑む事にした。 楽天トラベルで航空券、宿、レンタカーのセット物で申し込む。 準備万端で予定通りと思われたが、免許証を忘れたのを行きの高速バス内で思い出し真っ青! 旭川のOレンタカーにて事情を話すが、どうしても受け入れられず、結局知り合いの千歳の某レンタカーのつてで何とか別の会社で車を借りる事は出来た。こんなドタバタで既に1時間のロス、急いで初日に登る予定のニセイカの登山口へ車を走らせるが、制限時速を遵守し安全運転、時間も係る。 何とか上川層雲峡ICへ到着、降りるがここから古川林道の入口が解らず38号線を行ったり来たり、何とかゲートまで辿り着くが、今度がゲートの鍵が開かない。上川中部森林管理署に何度も電話し蜂に刺されながら炎天下の中30分も鍵と格闘したが結局無理。13時をまわったので流石に当日の登山は諦める。 諦めて糠平温泉に向かうと上川中部森林管理署より電話が入る、どうやら古川林道は2本あるらしく閉鎖している方(清川)のゲートに居たらしい。(他人のHPの古い資料を引用してしまった為だ) これまた大失態だ。 この後教えられた正規の林道入口下見し糠平へ向かう。層雲峡、大雪湖、三国峠を経て15時に糠平温泉に辿り着いた。えらい初日になってしまったが、夕食のビールは美味かった。今後の予定を組み直し3日目にニセイカ、最終日に朝一で天塩岳をやり、その足で旭川空港への忙しい計画となった。 翌日の石狩岳も早いので早々に横になった。 余談でホテルのフロントで空調が無いのかと迫っていた客がいたが、そもそも北海道に冷房は必要無い、しかしこの所の異常気象では北海道でも梅雨はあるし当日も帯広では30度を超えている、今後は考えなくてはならないのではないか!

糠平観光ホテル 泊

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8/4(曇後晴) 糠平観光ホテル(04:25発)~音更川二十一ノ沢出合登山口(05:10着05:30発)~沢渡渉(06:05着発)~シュナイダー取付点(06:30着発)~かくれんぼ岩(08:55着発)~シュナイダーコース分岐(10:00着10:15発)~石狩岳北峰(11:14着11:16発)~最高点(11:33着11:46発)~石狩岳北峰(11:53着12:20発)~シュナイダー分岐(12:48着発)~かくれんぼ岩(13:30着発)~取付点(14:53着発)~沢徒渉(15:05着15:10発)~音更川二十一ノ沢出合登山口(15:50着16:10発)~上川市街(薬局、GAS他)~上川層雲峡IC~愛別IC~協和温泉(18:48着)

2日目は石狩岳に挑む。早朝に宿を出発、朝の林道には蝦夷鹿やキタキツネが。音更川二十一ノ沢出合登山口には2台の車有り、既にどちらの方も出発している。望む石狩岳山頂はガスの中だ、山親父に会わないように大きい鈴を2個付けて出発する。沢に沿った樹林の中、熊笹の中を進む、40分程で沢の渡渉、ここ数日の雨で水量も多く慎重に渡渉した。程なく足寄山友会の開削25周年の看板のある尾根への取付きに着く。ここからはいよいよシュナイダーの急坂になってくる。 明るい尾根上に出る,左方には小石狩~川上岳の谷が残雪を残す、しかし天候は悪くガスっている。 次第にダケカンバの痩せ尾根になり急な登りが続く。振り返るとクマネシリやニペソツが顕著になってくる。徐々に天候は回復してくるが石狩岳の頭上だけは中々冴えない、右上には音更山も見えて来た。二十一ノ沢出合より4時間半でシュナイダー分岐へ到着、ここで始めて大雪がガスの中望める、石狩岳も大きく聳える。1本立てる、足元には駒草もまだ残っている。 迷ったが時間的に音更山は諦め石狩岳へ向かう、山頂への登りでは高山植物が見事だ!50分程で石狩岳北峰(山頂)へ辿り着いた。曇り空だが360度の展望、素晴らしい!ニペソツ、ウぺぺサンケ、クマネシリ、糠平湖、十勝三股の原野が広がる、大雪も旭岳~トムラウシ、十勝連峰も望めた。 直ぐに1968mの最高点に向かう、15分程で到着、ここはケルンしか無い。 三脚で撮ろうとしたが、部品が欠落し紛失する事態に!又もや問題が起きた。北峰に戻って朝食をとる、1本吸っているとナキウサギが前方を横断、直ぐに消え失せてしまった。2組の先行者は早々に下山していった。快晴を待つが中々無理そうで12時過ぎには下山に係る、右膝に少々痛みがあり慎重に下る。急な下りが続く、次第に天候も回復残念。 2時間半も下り沢の音が聞こえてきた頃、足を谷側にとられ数m滑落する、腕で木を抱え込み停止したが両腕に結構な擦り傷と打撲をおってしまう。この後痛みを堪えなんとか下山した。 今宵の宿、愛別の協和温泉に向かう途中、上川町で薬局により治療薬を購入、金物屋にも寄り三脚を補修した。 協和温泉には19時前には到着、流石に10時間の行程は堪えた。 腕を庇いながら温泉に浸かり、生ビール2杯の下山祝いでこの日は終了した。

愛別 協和温泉 泊

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8/5(雨後晴) 協和温泉(08:20発)~古川林道登山口(09:35着09:50発)~見晴台(11:30着11:40発)~大槍基部(12:25着発)~ニセイカウシュッペ山(12:45着13:20発)~大槍基部(13:40着発)~見晴台(14:15着14:30発)~登山口(15:57着16:20発)~協和温泉(17:50着)

3日目はニセイカに挑みます。 天気は朝より雨、昼過ぎより晴れの予報の為、4時過ぎに目覚めたが、時間を待ち昼に合わせての出発とした。林道入口は初日に調べておいたのでスムースに行くが、何としても雨と濃霧、やっとの事で登山口に着くが荒れた林道で車のバンパーをやってしまう、青色吐息! 登山口には1台の車があり多少元気付けられた。 雨は止んだが登山道は泥濘、葉には露が付き濡れる。上着にレインウエアを着込んだ。 手入れのされた登山道を進む、緩やかな登りで樹林の中を進む。徐々に痩せ尾根になる、この頃になりやっと明るくなり晴れてくる気配、左方に山肌が見えてくる、気持ちも明るくなる。 やや尾根を巻くようになると前方にうっすらと大槍が見えて来た、迫力!ここまで来ると左方ににせいか本峰もガスの切れ間より望めて来た。登山道には高山植物が咲き乱れる様になると大槍も頭上に迫ってくる、すると見晴台へ到着した。正面に岩峰が望め、遂に大雪も姿を表わした。ここで1本立てる。 ここからは大槍基部を巻くように登って行く、ここで先人の方と擦れ違う、残念ながら山頂での展望はガスで得られなかったようだ。 大槍への分岐に着くと、アンギラスが見事に望めた、ここまで来ればあとはニセイカ山頂も近い。 20分程で待望の山頂へ到着、ガスで真っ白、暫く待つがガスと強風で寒い、三脚を立てても直ぐ倒れてしまう。 ほんの数分であるが、ガスがとれ写真を撮った。大槍は見えるが、大雪は全く望め無い。 暫しステイしたが諦めて下山へ。 大槍基部付近へ来ると一気にガスが晴れ大雪の山々が目前に広がった。ここで札幌のU氏と擦れ違う。 見晴台で1本立てていると、さっきのU氏がもう降りてきた、早い! 暫し談笑し、これより先は一緒に下る、 会話をしながらなのであっという間に登山口へ着いてしまった。 下りでは天気は快晴になる、昨日に続いてて残念だ。 U氏も翌日は天塩岳を予定していてヒュッテ泊まりとの事。 林道は慎重に下る、途中倒木が道を塞ぐアクシデントもあった。U氏も協和温泉で汗を流しヒュッテに向かっていった。 ニセイカは6時間程の山だが、意外に迫力のある変化に富んだ山であった。   そしてこの夜は20年弱ぶりの山友(地元愛別にお住まいのM氏)が宿まで訪ねて来てくれた。明日の事もあったが、ビールとつまみの差し入れがあり懐かしく会話が弾んだ。

愛別 協和温泉 泊

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8/6(晴時々曇) 協和温泉(02:48発)~新道登山口(03:35着04:06発)~連絡道分岐(05:20着発)~円山(06:30着発)~避難小屋(06:52着発)~天塩岳(07:32着07:52発)~避難小屋(08:20着発)~円山(08:40着08:55発)~連絡道分岐(10:40着10:55発)~新道登山口(10:40着10:55発)~天塩岳ヒュッテ(11:00着11:05発)~レンタカー(12:40着12:55発)~旭川空港(13:00着13:35発)~羽田空港(15:15着17:20発)~森林公園駅(19:55着20:20発)~寄居(20:40着)

愈々最終日、当初はゆっくりと帰るだけのつもりであったが、初日のトラブル等々で朝一で天塩岳に登り、その足で旭川空港へ向かう事に。 拙者の足だと遅くても4時には登り始めないと間に合わない、当日は1時半に目が覚めてしまう、そのまま3時前には宿を出た。 順調に新道登山口へ到着、偶々1台分スペースが空いていたのでそのまま駐車(その前に天塩岳ヒュッテへも行ってみたが、車が10数代あり小屋も賑やかなようだ)。 早々にヘツデンを付け支度をしていると隣のワゴンの方も起きだしてきた、起こしてしまったらしい。 そして4時過ぎ暗い中登リ始める、樹林の中マイペースで登る、熊の恐怖もあるが徐々に明るくなり始め気持ちが楽になる。周囲の山々が見え始め、三角錐の前天塩が大きい。 一登リすると尾根上に出て円山方面も見え出す、ダケカンバが綺麗だ。 若干薮めいた所もあるが道は良好だ、暫くすると旧道への分岐へ着く、旧道方面にはロープが張られていた。ここからは徐々に高度を上げ丘状の笹原に出ると円山が前方に現れた。これよりは高山帯の様だ、這松と笹原の岩ガレの中を登って行く。ケルンが出てくると円山山頂も近い、展望も広がり周囲の山々、後方にはポンテシオ湖か? 円山には2時間半で到着、ここで始めて天塩本峰を拝む、避難小屋と山頂へ続く道が絵になり見事だ。 避難小屋を過ぎる頃より高山植物も元気づけてくれる、最後ガレの道を九十九折に登リケルンの先にその山頂はあった!本日の初登頂者である、展望は360度大雪もも望める、素晴らしい。 風も強く、又ゆっくりもしていられないので写真を撮り早々に下る。 下る途中、次々に来るし方々と擦れ違う、新登山口の隣のワゴンの御夫婦や札幌のI氏とも言葉を交わす。この頃より空模様もピーカンになる、素晴らしい天気だ。 円山に着いて流石に1本立て朝食をとる。後は只管時間との戦いになるが中々足も進まない(この3日間の疲労も溜まっている)、 やっとこ登山口へ帰り着くが予定よりかなり時間オーバー、急いで着替えてそのまま旭川空港へ向かう。協和温泉で汗を流したかったが(女将さんが無料入浴券をくれたので)時間的に無理、そのままスルーして先を急ぐ。途中道の駅のような所で顔だけは洗う。13:25発の飛行機だがレンタカーへ着いたのが12時40分、急いで空港まで送ってもらった。ラッキーにもこの便が都合で10分遅れになっており、しっかりと土産も購入する事が出来た。 機内では熟睡モードであっという間に羽田に着く。高速バス乗り場へ行くと森林公園行きはほんの数分前に出たところであった。後は何と2時間待ち、どうも今回はついてない。小我無くラーメン屋で昼食をとり時間を潰した。 17時20分発のバスは定刻通り羽田を出発したが、お決まりの大渋滞、森林公園に着いたのは2時間半後の午後8時前であった。 今回は色々とドタバタしたが、結果オーライで三山を予定通り登れたのでOKとしよう。

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森林公園~羽田空港 高速バス往復    羽田~旭川 AIRDO 往復    糠平観光ホテル1泊、協和温泉 2泊   レンタカー 4日間(軽)     森林公園駅駐車料金    高速代     他食事代、土産代等 トラブルもあり10数万と計画より出費が嵩んでしまった。(反省)

-山行記, 日本300名山