寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記 日本300名山

No,230 北アルプス:朝日岳(2418m)雪倉岳(2611m)

2023/10/29

平成22年8月5日~6日(夜行1泊2日)  単独行

8/4   花園IC(23:55発)~

8/5(晴後曇)  名立谷浜SA(01;12着 仮眠 05:20発)~糸魚川IC(05:35着発)~蓮華温泉(06:35着07:10発)~兵馬の平(07:48着07:50発)~瀬戸川(08:25着発)~白高地沢(09:39着09:55発)~花園三角点(11:50着11:55発)~青ザレ(12:30着発)~五輪の森(12:50着発)~水場(13:00着13:25発)~栂海分岐(14:48着15:00発)~朝日岳(15:42着15:58発)~朝日小屋(16:55着)

8月に入り天候も安定し、連休を使い北アルプスの花の名山に出かけた。 いつものお決まりの北陸道の「名立谷浜SA]で車中泊とするが、これが熱帯夜で中々眠れず結局エンジンをかけたままにするが、殆ど眠れず朝を迎えた。糸魚川ICを5時半に下り一路蓮華温泉へ向け車を走らせる。車窓からは駒ケ岳や烏帽子岳、雨飾、明星山と言った海谷山塊の名山が望める、途中白馬岳も望む事が出来た。平岩より林道に入るが蓮華温泉までは中々遠い!途中の展望台からは白馬岳一帯の山々を見渡せる所があり、朝日や雪倉の神々しいパノラマが望めた。 蓮華温泉にはICより1時間で到着したが、Pは満車、何とか隅に置けるスペースを確保し駐車する。時間は既に7時近い、支度をし早々に出発した。 目指す朝日小屋までは9~10時間を擁する長丁場だ、登山者は多いがやはり白馬大池方面の方ばかりで、この時間の出発で朝日岳を目指す方は他には居ない様だ。はやる気持ちを抑えてマイペースで歩く。兵馬の平では目指す山々と湿地帯の高山植物とのコントラストが美しい。2時間半で白高地沢に到着、後続の単独行者といっしょに休憩。これから5時間の登りを考えると、この猛暑で体力が持つか少々不安になった!(この日は日本海側がフェーン現象で猛暑日になっていた) 意を決めて出発、下山して来られる方々に「これからですか?頑張ってください!」との声に余計にプレッシャーを感じた。左手に雪倉を望みながら登る、とにかく暑く参る。スポーツドリンクを溶かした水は瞬く間に飲み干す。花園三角点に近くなる頃には上部はガスに包まれ、空模様も暗くなり夕立に似た感じになる。着くまでもってくれと祈る思いで只管一歩を踏み出す。青ザレ付近で幾分風が出て過し易くなる、五輪の森を越えややトラバース気味に進むと水場が点在する所に出てやっと一息ついた。やや空も明るくなり雪倉も又見えて来た。この一帯はは高山植物の多さに驚くが又、ブヨも多く虫除けを塗りながらの行動になる! ここを登り切ると一気に展望が広がる栂海新道との分岐に出た、朝日岳の山頂部が頭上に圧し掛かる、眼下には登って来た五輪尾根が望める。ここでやっと携帯が通じ小屋へ予約の電話を入れろ事が出来た。 山頂へは回り込み大きな雪渓の脇を詰め、休憩を含め8時間半を擁し待望の朝日岳山頂へ到着した。展望盤はあるが残念ながらガスで何も望めなかった。拙者一人の山頂でゆっくりと記念写真を撮った。 小屋へは一気に下り、再度小朝日岳側へ少々登り返しやっとこ到着。睡眠不足と猛暑でへとへとで到着した、この日の単独行者では一番遅い方で、おかげで大部屋の一番出口に近い場所を宛がわれ逆にラッキーであった! この日もさすがに8月上旬とあって平日でも殆ど満杯状態、中高年のパーティーが多い、皆さん元気である。ビールを買い(500円)、ゆっくりと自炊部屋で夕食を取った。翌日の弁当は頼んだが、このロングコースではやはり食事も頼んだほうが正解であった。けちった分荷が重く負担になった。 夕方になると天気も回復、小屋からは日本海も望めた!布団に横になると何時の間にか眠りについた、8時頃には寝た様だ。

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8/6(曇時々晴)  朝日小屋(05:05発)~小桜ヶ原(07:00頃)~ツバメ岩(08:25着08:35発)~雪倉岳(09:28着09:48発)~雪倉岳避難小屋(10:20着10:30発)~鉢ヶ岳水場(10:50着11:10発)~鉱山道分岐(11:42着11:50発)~塩谷精練所跡(12:25着発)~神ノ田園(13:40着13:50発)~鉱山事務所跡(14:00着発)~瀬戸川(15:15着発)~蓮華温泉(16:25着 入浴 17:25発)~糸魚川IC(18:45着発)~花園IC(22:10着)

2日目、朝3時過ぎには人の気配で目が覚める!早立ちする方が早々に支度をしている。拙者も4時には朝食をとり、長いトイレ待ちで用を済ませる。5時に小屋を出発、朝の絶景を期待していたが、山々にはガスが纏わりついていた。朝日山頂の展望は諦め水平道を行く。急傾斜のトラバース道や雪渓もあるが全く問題は無かった。途中、千葉から来たT氏と知り合い行動を共にする事に!話をしている内に同業と知り驚いた!ツバメ岩で1本立て雪倉の登りに入る。この頃よりガスも取れ始め旭~清水岳方面の展望も得られて来た。頭上には青空に雪倉岳の山頂部が表れ感激する!早立ちしたパーティーにも追付いた。小屋から4時間半弱で雪倉山頂へ到着、白馬側より来たパーティーとで山頂は凄い人の数で、50名位は居たのではないか?展望は今一歩であるが白馬方面が望めた。1本立て下山、避難小屋を過ぎた鉢ヶ岳の水場で昼食とする。この後鉢ヶ岳をトラバースし三国境直下まで登り返す、振り返ると鉢ヶ岳、雪倉岳が美しい!右手には旭岳がマッターホルンの様に聳えていて意外と存在感がある。遥か上には白馬岳山頂も望める。 休憩も含め約7時間弱で鉱山道への分岐に到着した。ここでT氏や女性パーティーとも別れ、いよいよ鉱山道へ進む。経験者向きと書いてあるので気を引き締める!最初はガレ場の下りでスムースに進むが、次第に沢沿いの急な下りになる。水場には困る事は無いが草付きの急な道で慎重に足を進める。塩谷精練所跡に着くと目前に朝日岳が堂々とした姿で聳えている。ここから先は雪渓を3度トラバースする。滑らない様に慎重に渡った、踏み抜いても一巻の終わりだ!!又この先、道も非常に狭い所や崩れている箇所、草が生い茂り殆ど藪漕ぎ状態の所も多い。しかし道を間違えるような所は無かった。2時間で鉱山事務所跡を通過、この後空模様が暗くなりガスって来る。遠く雷鳴も聞こえて来て気持ちが焦る!何とか降る前に瀬戸川を越えなくてはと焦り、涸沢の道で何度もつまずいた。 分岐より3時間半弱で瀬戸川へ降り立つ、休まず先を急ぐ、対岸を登り返し木道の道が現われやっと気持ちに余裕が出来た。後は惰性で歩き、分岐より4時間半弱で蓮華温泉へ辿り着いた。 さっそく入浴、汗を流す。800円の価値は充分にある温泉であった!風呂上りにコケモモジュース(400円)で喉を潤した。 結局この日も休憩を含め11時間を超える行動時間でさすがに堪えた。展望は今一つであったが、手応え充分の2日間になった。又今回、高山植物の豊富さには脱帽で、始めて見る花もあった!  帰路は名立谷浜SAで夕食をとり睡魔と闘いながら家路を走った。

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花園~糸魚川 2950円+4150円    走行距離 640km    朝日小屋 素泊まり 6100円 弁当 1000円    蓮華温泉入浴代 800円

-山行記, 日本300名山