No,231 南アルプス:笹山(白峰南嶺)~農鳥岳縦走 笹山(黒河内岳)南峰(2717m)北峰(2733m)白河内岳(2813m)大籠岳(2767m)広河内岳(2895m)農鳥岳(3026m)西農鳥岳(3050m)
2023/10/26
平成22年8月26日~28日(夜行2泊3日) 単独行
8/25 花園IC(22:35発)
8/26(晴時々曇) ~増穂IC(00;15着発)~早川町南アルプスプラザ(01:05着 車中泊 05:40発)~奈良田湖P(06:30着07:05発)~笹山ダイレクト尾根登山口(07:20着発)~山の神(8時頃)~主尾根(08:50着08:55発)~水場分岐「1603m」(09:50着 水場往復 11;05発)~2256m地点(13:30着発)~テン場敵地「2320m」(13:50着発)~笹山南峰(15:55着16:55発)~笹山北峰(17:05着17:17発)~笹山南峰(17:25着)
今年の夏季休暇は3日間、以前より予定していた山梨100名山の難峰と言われる笹山(黒河内岳)から白峰南嶺を縦走し農鳥岳をやっつける事にした。 まずは2年前に韮崎の白鳳会により開かれた奈良田湖より笹山へのダイレクト尾根、それとルートファインティングが要求される白峰南嶺の尾根道の縦走と中々手強い山行になる。 事前にネットや地元に訪ね情報の準備は念入りにしておいた。 前日は早川町の南アルプスプラザで車中泊としたが、ここには外にトイレが無かった。この日も熱帯夜でエンジンをかけたまま寝る事にした。 翌朝、奈良田へ向かう。南アルプス公園線が土砂崩れの修復工事の為、時間指定の通行許可になっている。朝は6時からなので奈良田湖へ着いたのは6時半過ぎになった。 吊橋の袂のPに駐車、7時に出発。ダム湖の吊橋を渡り、少々解り辛い登山口へ。ネットで確認しておいて正解であった! 登山道はマーキングがしてあり解り易いが急登が続く。 2時間半で水場分岐へ到着、水の確保には1時間を擁した。水は6Lを担いだが、この後の登りがザックが肩に食い込み辛かった! テン場敵地より上は樹林の中の切り開いた道で狭くザックが引っ掛かる。ガスっていて曇空ではあるが、やはり暑く、汗が日祟り落ちる。休憩を含め9時間近く擁した。山頂は小広く幕営するには最高の場所だ、直ぐ脇に伝付峠への道の入り口があった。山頂へ着くと運良く晴れて来た。白河内岳が望める、荷を置き北峰へ行ってみる。10分程で到着、中々の展望が得られた。南峰へ戻り、早々にテントに入るが、貸切の山頂の今宵は意外に寒く参った!
8/27(晴後一時雨) 笹山南峰(05:20発)~北峰(05:30着05:45発)~2度迷う~白河内岳(08:10着08:30発)~大籠岳(09:20着09:45発)~広河内岳(11:28着11:45発)~大門沢下降点(12:15着発)~農鳥岳(13:18着13:37発)~西農鳥岳(14:23着14:35発)~農鳥小屋(15:10着)
4時に朝食をとる、テントを撤収し5時過ぎに出発。北峰に着くと360度の展望!塩見、こうもり、荒川、赤石、笊、池口、富士、白河内の上に農鳥、北岳と素晴らしい。いよいよ白峰南嶺にアタックする。這松帯の尾根を巻くがいきなり迷った。気が茂り、道をふさいでマーキングを隠す。なんとか巻き道を抜けると白河内を見上げる鞍部でここは広い這松帯、ここでもマーキングを見落とし這松の藪漕ぎになる。砂礫地に出るがここから先が道らしきものが全く無い。しばらく探すが諦め一旦戻ると這松帯の上に伸びる木に赤いマーキングを発見、助かった!30分程はロスったろう。這松帯を抜け、樹林帯を登ると展望の開けた岩場になる。ここを登ると高山植物の台地上の別天地になった。山のブルーベリーを摘みながら登る。振り返ると笹山と越えてきた尾根が望めた。白河内岳山頂までは3時間を擁した。だだっ広い山頂から白根三山方面、塩見~荒川岳が絶景! ここからは登山道はケルンに導かれて進む。白河内より1時間で大籠岳へ到着、天気も良く迷う事は無いが、ガスったら危険な尾根だ。広河内へ向かうがかなりの登りになる。山梨側よりガスが上り山を隠す。拙者と逆コースを行く2名のパーティーと話を交わす、又大籠岳まで行く単独行者とも擦れ違った。広河内岳山頂へ着く頃には雲行きが怪しくなって来た。大門沢下降点へ着くころにはいよいよ雨が落ちて来た。 農鳥岳への登りが雨で辛い、北岳より来る登山者と何組かすれ違う。農鳥岳山頂では長居は無用で出発、西農鳥岳を下る途中より本格的に振り出す。約10時間をかけて漸く農鳥小屋へ到着した。ある意味で有名な管理人の親父さんには行き成り遅過ぎると怒られた。ストーブがあったのでズボンも脱いで暫し乾かす事に専念した。 飯は自炊だったが、他の方たちに聞くところによると評判が悪く、正解だった。 夕方には雨も上がり晴れ間になる、外へ出ると西農鳥や間ノ岳が迫力がある。鳳凰三山も白く輝いていた。小屋へ入り布団に横になると、7時頃には寝付いた様だ。早く寝た為、深夜に何度も目が覚めた。
8/28(晴時々曇) 農鳥小屋(05:05発)~西農鳥岳(06:15着発)~農鳥岳(06:50着07:10発)~大門沢下降点(07:50着08:05発)~大門沢小屋(10:40着11:10発)~大コモリ沢(12:53着13:10発)~登山口(14:00着発)~休憩小屋(14:10着14:25発)~奈良田バス停(15:10着発)~奈良田湖P(15:20着15:30発)~奈良田温泉(15:35着16:25発)~増穂IC(17:25着発)~勝沼IC(18:45着発)~雁坂トンネル~寄居(21:05着)
<P>最終日、早く目がさめ以後寝付きが悪く3時半には起きて一人食事の準備に入る。自炊は拙者一人の為、部屋の隅の方で静かにヘッデンの灯りを頼りに摂った。外は満点の星空だ今日もいける!4時半頃、管理人の親父さんがライトを持って起こしに来た。拙者にもライトを手渡してくれたが、その必要はもう無かった。5時前に小屋の朝食、皆さんの食事の間に支度を進める。出発前に水を補給していると、またもや親父さんに見つかり怒られてしまった。謝ってしっかりと補給はした。 小屋の外へ出ると朝日を浴びた西農鳥と間ノ岳が迫力で迫る。富士も幻想的である!5時前の出発時、女性の方がデジカメが無いとの事で一騒ぎあった。5時過ぎに出発、昨日雨の中下りて来た西農鳥への急坂を登る。昨日は解らなかったが、かなりの急坂である。相変わらずザックの重荷が堪える。西農鳥の山頂はペンキマークしかなく皆気付かず通り過ぎてしまう様だ。堂々とした風格は標識があっても良いと思う!農鳥岳山頂では360度の展望、白根三山、仙丈、鳳凰、富士、荒川や塩見、笊などの南部、歩いて来た白峰南嶺、中央アと言葉が出ない程クリアに望めた。デジカメの女性よりオレンジを頂いた。大門沢下降点までの下りでは高山植物がカール状になっている為豊富だ!下降点の鐘を鳴らし、いよいよ下りに入る。最初は調子も良かったが、これが長丁場!大門沢小屋での昼食休憩を含め、奈良田湖のPまで下降点より7時間も擁してしまった。荷の重さもあるが、この3日間全てに8時間以上のアルバイトの中、体が流石に悲鳴をあげていた。特に大門沢小屋よりの下りは道も悪く、最後登山口よりの林道、車道歩きは暑さも加わり堪えた。 休憩小屋で会った北岳山荘より一気に来た方と話しながら歩いたので幾分まぎれた。しかしながら天下の白根三山にしては、大門沢のコースの整備状況は如何なものかと思った。木の階段や沢に架かる橋など壊れかけていたり、結構危険な個所が随所にあると感じた。最後に下山した登山口には「登山口」の表示しか無く、せめて山名か小屋名でも入れておいた方が良いかと思う。 Pに着くと早々に奈良田の湯へ、余り良い施設では無いが温い湯が代えって体をほぐしてくれた。帰路は鰍沢のスタンドでGASを給油、増穂より高速に乗った。双葉SAで夕食をとり一路走ったが、中央道が事故で小仏トンネルより20kmの渋滞との事。急遽勝沼ICで降り雁坂トンネルを越える事に。2時間少々で帰宅したがこれも余計に堪えた。 今回は念願の笹山も無事踏破したが、やはり白峰南嶺の縦走は逆コースの方が標高的に下りになるので圧倒的に楽な様で、予想以上に時間を擁してしまった。しかし出だしの笹山~白河内岳間の這松帯や尾根の巻き道の不明瞭な箇所以外は天候にも恵まれて、ケルンを見落とさなければまず間違える事は無くいける!ただこのコースは水場が少ないのが難点で体力勝負になる!
花園~増穂(南アルプス~増穂は無料化実験中) 3300円 増穂~勝沼 500円 雁坂トンネル 710円 皆野寄居道路 410円
農鳥小屋 1泊素泊り、弁当付き 7100円 奈良田温泉 500円