寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記

No,370 中越:ネコブ山(1794m)桑ノ木山(1495.5m)

2023/09/03

No,370 中越:ネコブ山(1794m)桑ノ木山(1495.5m)

令和元年5月17日~18日(夜行1泊2日)  単独行

5/16  花園IC(22:40発)~塩沢石打SA(23:53着)

5/17(晴) 塩沢石打SA(05:20発)~六日町IC(05:28着発)~三国川ダム管理事務所(05:55着06:35発)~十字峡(07:40着発)~五十沢第一発電所導水管取付(07:52着08:05発)~管理練(08:40着08:53発)~890mブナ林(11:52着12:15発)~1195mp(14:15着発)~1260mp(14:37着15:15発)~桑ノ木山(16:50着)

5月に入り幸運にも連休が2度あり、2度目の連休が運良く晴マークに! 時期的にやや遅いかも知れないが、思い切って先月のリベンジでネコブ山へ挑んだ。 コース的には先月歩いているので心配は無く、問題はネコブ本峰への登攀だ、雪の状態が気にかかる。  今回はテント泊で1泊2日の登山、朝も前回程早く無く出発、三国川ダムの管理事務所のPを6時過ぎに発つ。 先月と違いダム湖の周遊道路には全く雪は無い、順調に発電所の導水管の取付に到着する。 急な階段を登るが、流石にテント泊の重荷はキツイ! 管理練からは慎重に岩場を這い上がり、痩せ尾根の急な登りを一歩一歩登る。 1ヶ月も経つと流石に木々も芽を吹き生い茂り藪となり、踏み跡も分かり辛くなっている。 今回はマーキング用の赤テープを紐を通しザックに吊るし、直ぐに使える様にした。 阿寺山なども先月に比較し雪解けが大分進んでいて、少々不安がよぎる。 890mの開けたブナ林の手前の登りで少々道の迷う。 右往左往している内に前回のマーキングを見つける事が出来た。 ここを何とか突破し、その先の細い岩尾根をクリアし890m地点へ到着、1本立てる。 この付近より五頭山同様にブヨが纏わり付く様になる、防虫スプレーは携行すべきであった。 ここより前回同様にアイゼンを装着、暫し残雪上を辿りその後再度尾根道に戻る。 これより暫くは急な落葉の道を登り、熊笹が出てきた付近で残雪の尾根道に出る、最後は急な雪上を喘ぎ1195mpへ到着、越後の山々を望みながら前回の到達点の1260mpへ到着した。 取付きより休憩を含み6時間を擁した。 前回より2時間近く擁している、流石に藪漕ぎと重荷で時間は係る。 ここで展望をおかずにランチタイムをとり、いよいよ桑ノ木山へ向かう。 心配していた程、雪が無い事は無く、キツイが気持ちの良い雪の山稜を登って行く。 しゃくなげ湖、八海山、中ノ岳、兎~下津川などを望みながらの登りだ。 そして何とか雪庇を登り切り今宵の宿となる広大な桑ノ木山山頂へ到着した。 1260mpより1時間半擁した、そして今回の目的のネコブ山を初めて目にした。 下津川山や巻機山も含め絶景に感動する。 疲れもあり暫しテントは張れなかった、落ち着いてネコブを眺めるとやはりコース予定の東側の裏銅倉への雪庇の尾根は所々が切れている様で藪もきつそうだ。 とにかく今はテントを設営し体を休める事にした。 夕食を摂り、通信エラーになりながらも山友にラインをする、夜は流石に気温も下がりジャケットを着込む。 外に出ると六日町方面の明かりが綺麗だった。 夜半になると風が出た、20時頃にはシュラフに潜り込むが、強風で幾度と無く目が覚めた。 テントごと飛ばされるのではないかと心配になった!

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5/18(晴) 桑ノ木山(04:50発)~1518mp(05:28着05:35発)~西側斜面(ネコブ沢)よりコース取り、一旦裏銅倉コースに出るが引き返す~ネコブ山(08:50着09:30発)~桑ノ木山(11:28着12:05発)~1260mp(12:52着発)~890mp(14:20着14:40発)~管理練(16:09着16:45発)~導水管取付(17:18着17:30発)~十字峡(17:50着発)三国川ダム管理事務所(19:20着19:45発)~六日町IC(20:10着発)~花園IC(21:50着)

2日目は3時前には目が覚めた、暗い中朝食をゆっくりと摂る、コーヒーが旨い。 支度をし出発は5時前になる、朝のネコブも綺麗だ。 早朝は雪も締まりアイゼンが良く効く、1518mpへ登り先を見ると尾根は藪で先へ進めそうにも無い。 ここで裏銅倉への尾根を諦め、西側のネコブ沢の斜面をトラバースで先へ進む事にする。 暫し進み、雪庇上に出られそうな所より途中で尾根に上がり裏銅倉のコースへ出る、雪庇の崩壊でクラックが酷く、一つ間違えると危険だが、慎重に高度を稼ぐ、しかし100m位登った所で裏銅倉のピーク方面を見ると流石に進めそうにも無く、ここで尾根は諦め先程の尾根への取付きへ下る事にする、大分時間はロスってしまった。 再びネコブ沢側をトラバースで進み、頂上稜線に突き上げる雪渓に一旦下り、これより稜線を目指し急な雪渓をピッケルとアイゼンを突き刺し這い上がる。 雪質は丁度良く登り易く助かる。 暫し真上を見ながら登って行くと、遂に頂上稜線の一角へ飛び出した! 平坦な稜線の先には山頂手前のコブが望め、感動する! あとは強風の中、稜線漫歩でコブを超え念願の山頂へ到着した。 パノラマは最高、巻機、兜、下津川、越後三山、他越後、上越国境の山々、余りの強風で三脚が立てられず自撮りは出来なかったが、コブへ戻って風を避け記念撮影をした、感動の一時であった。 40分程ステイし下山に係る。帰路はそのまま往路を戻った。 テントに帰り着いた時には11時過ぎ、約6時間擁し尾根を登る平均タイムの倍近く擁していた。 着いて驚いたのが、テントがひっくり返っていた事、1本の細ロープをブッシュに縛っておいたのが大正解で、テント毎全て強風で飛ばされ、命取りになるところであった! 又丁度この時、桑ノ木山山頂には単独行者があり、これからネコブへ向かうとの事。 暫し談笑し分かれると、直ぐにその方が大きな声で叫んだ。「熊が居る!」 直ぐにその方の所迄行くと、1518mp付近に熊の存在、それもかなりデカい! さっき下ってきた場所で肝を冷やす。 その方は頻りに熊笛を吹いたが、多分強風で聞こえなかっただろう。 その方はそれでも登って行った。 拙者は軽く食事をとり、テントを撤収、下山に入る。 あとは只管、急な尾根を下る訳だが、これが一番きつかった。 疲れた体で重荷での急な痩せた岩尾根は管理練まで続いた。 途中、先程の単独行者に抜かれたが若く軽装とはいえ飛んでもない猛者である。 最後は導水管の階段を慎重に下りダムの事務所迄の道路を黙々と2時間近く歩き、やっとの事で辿り着いた。 体はくたくたであったが、難峰を登頂した気持ちの高揚は高く、非常に満足しきった山行であった。

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花園~六日町 2400円×2    走行距離 308km

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