寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記

No,289 男鹿山塊:大佐飛山(1908m) 三石山(1257m)サル山(1467m)山藤山(1588m)黒滝山(1754m)西村山(1775m)大長山(1866m)

2023/08/24

No,289 男鹿山塊:大佐飛山(1908m) 三石山(1257m)サル山(1467m)山藤山(1588m)黒滝山(1754m)西村山(1775m)大長山(1866m)

 平成27年4月23日~24日(夜行1泊2日)   MB Mr,ARAI

4/22   太田桐生IC(23;30発)~黒磯板室IC(24:30着)~明治の森道の駅(24:40着) 幕営

愈々、2年ぶりに雪辱を果たすべく那須の秘峰 大佐飛山へ挑む日が来た。今回は天気も味方してくれそうだ。 前夜に現地まで行くべく、仕事を済ませ新井氏が群馬の拙者の仕事場迄来る。遅くはなったが予定通り那須塩原の「明治の森道の駅」へ。前回は車中泊で寝不足でダウンしたので、今回はテント泊にする。 新井氏の初試用のテントを使用、テントは良いが車の音や動物やキジなど鳥の鳴き声が耳につき眠りは浅かった。


 

4/23(晴時々曇)  明治の森道の駅(08:00発)~黒滝山新登山口(08:30着09:35発)~百村山分岐(10:15着10:25発)~三石山(11:00着11:20発)~サル山(?)~那須見台(12:45着13:10発)~山藤山(13:35着14:15発)~河下山(15:00着発)~黒滝山(15:15着15:45発)~迷う~西村山(16:30着)

1日目はゆっくりと起床、コンビニに寄り登山口へ。木俣巻川林道の黒滝山新登山口の鉄梯子から始まる、他には2台程の車が既にあった。テント泊とあって荷が重く、最初の杉林の急登はキツイ!足元にはカタクリの群落が和ませてくれる。三石山で1本立てる、調子は良好。 先へ進む、気持ちの良い冬枯れの樹林の中高度を上げて行く。三石山より1時間半程で那須見台へ到着、会話をしながら歩いている内にサル山をスルーしていたようだ。ここからの那須連山は絶景だ。山藤山の登りにかかってくると徐々に雪が現れてきた。山藤山山頂直下はやや急になってくるがツボ足で何とかクリア、未だまだ雪も多い。那須見台より30分弱で山藤山へ到着、相変わらず雪と白樺と青空のコントラストがこれまた結構な所だ。ここからの黒滝山は急峻に感じる、右後ろに今宵の宿地の西村山も望める。右方へ続く稜線は大長山であろう。 1本立て黒滝山の急登に入って行く、急な雪の斜面にはトラロープもあるが慎重に歩を進める。上より6人のパーティーが降りて来る、大佐飛山をピストンして来た様だ。黒滝山山頂周辺の情報をくれた。山頂直下手前は夏道と冬道が色々と交差して少々解りづらかったが、無事雪庇側より熊笹を分け山頂へ到着した。登山口より休憩を入れて5時間弱、この荷物ではまあまあか。 30分程休憩し、愈々西村山へ向かう。ここからは初めての道だ、黒滝より樹林体の中を下り、谷のようなコルを又登り返す。マーカーが二手に分かれていた、ここで少々迷ったが、新井氏の判断で見事切り抜け西村山への主稜線に入る。黒滝~西村間は距離は短いがルーファンの核心で薮も出て来る。 後は雪庇伝いに登り程無く今宵の幕営地の西村山山頂へ到着した。登山口より休憩を入れ7時間を擁した。  暫し休憩をとり気力でテントを設営、雪を溶かしコーヒーとラーメンで生き返った。 夜7時にはシュラフに潜ったが、その夜は強風が吹き荒れ気温も氷点下に下がり寒さで眠りも浅くなった。夜中に目が覚め、外に出ると下界の明かりが綺麗に望めた。テント内の水滴も風が蒸発させた。

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4/24(晴後曇)  西村山(05:30発)~大長山(07:00着07:10発)~大佐飛山(08:15着08:50発)~大長山(10:00着10:15発)~西村山(11:00着11:50発)~迷う~黒滝山(13:00着13:05発)~山藤山(13:40着14:05発)~サル山(13:38着13:42発)~三石山(15:10着15:30発)~黒滝山新登山口(16:20着16:52発)~板室温泉(17:10着18:15発)~黒磯板室IC(18:35着発)~太田桐生IC(19:40着)

2日目は朝4時前には起床、テント内も朝食仕度のコンロで温まった。 5時半に出発、昨晩の冷えで雪面はクラストしているので軽アイゼンをつける。雪庇と藪道を交互に雪稜を辿っていく。雪庇にはトレースも残り薮道も踏み跡があり迷う事は無い。先には大長山が大きく遠い、右方には那須連山を、左方には日光連山を望みながら進む。一歩一歩高度を上げ1時間半で大長山へ到着した。 樹林の中で展望は無いが、樹林を抜けた途端一気に視界が開け待望のよく見る大佐飛山と雪の天空回廊が広がった、歓声!! まるで広大なスキーゲレンデの様である。 未だまだ雪の残る男鹿山塊の山々が最高峰の大佐飛山より続く、鹿又岳~日留賀岳であろう。右手には那須連山と雲海が素晴らしい。 愈々天空回廊に踏み出す、何とも気持ちの良い道だ、只管雪の大斜面を景色を堪能しながらの歩きだ。1813m峰は日本庭園の様だ、ここからやや西側にカーブ大佐飛山とのコルへ下りる。大佐飛山の登りも然程急な箇所も無く登って行く、左方には先程下って来た大長山が大きい。尾根伝いに暫く進むと大佐飛山山頂から伸びると思われる尾根が右下方に見えて来た、山頂も近い。  西村山より2時間半少々、遂に2年ぶりの雪辱、秘峰大佐飛山の山頂へ到着した。樹林の中展望は無いが感激も一入であった!!他に登山者は無く暫し寛いだ、やはり遠い山であった。 帰路の事も考え30分程のステイで出発。 大長山までに二人の単独行者と擦れ違う、一人は山王峠より短縮コースを登って来たと仰っていたが、その峠はよく知らない。今後新しい道が出来てしまうのもこの山の価値を落とすようで少し考えさせられる。 大長山を過ぎた辺からガスが湧いて来た。忠実にトレースを辿って戻る。西村山頂のテントまで無事帰還、疲れている体に鞭打ってテントを回収、1本立てる。水の手持ちも少なく、雪をボトルに押し込んだ。 これより問題無く進むと思っていたが、黒滝山頂手前でまた少々迷った、ガスも巻いて来て、後から追いついた単独の方と3人で山頂を探す。単独の方が見つけてくれて何とか助かった。三方に道が別れいたる所にマーキングがあり余計解り辛い所だ。暫し談笑し下山に係る、黒滝よりの下山路も夏道を慎重に下る事にするが、逆に冬道を登って来たので途中解り辛い所もあった。一番急な山頂直下では雪に踵を強く蹴り込み過ぎ尻餅、そのまま尻セードで一気に滑り落ち熊笹にしがみつき何とかセーフ、冷や汗をかいた。 後は長い道のりを黙々と重荷に耐え下る。拙者は足も重くなり、元気な新井氏に車のキーを渡し先に下ってもらった。サル山~三石山~登山口と長い下山路が続いたが、カタクリやショウジョウバカマが和ませてくれた。最後急坂の樹林の中を下り林道に帰還した。 長い道のりであった、帰路、前回と同じ板室の旅館で汗を流し充実感の中帰途についた。 今回久々のテント泊であったが、マットを結ぶ紐やヘッデンを忘れるミスもあった。

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太田桐生~黒磯板室 2080円+2780円    板室幸乃湯温泉 入浴料500円    走行距離 311km

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