寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記 日本300名山

No,114 北陸:笈ヶ岳(1841m) 山毛欅尾山(1365m)シリタカ山(1699m)

2024/07/04

No,114 北陸:笈ヶ岳(1841m) 山毛欅尾山(1365m)シリタカ山(1699m)

平成15年4月14日~17日(夜行2泊3日)  MB Mr,MATIDA

4/14   花園IC(22:50発)~

4/15(晴後曇)  金沢西IC(02:00着発)~白山中宮(04:40着09:20発)~貯水池登山口(11:20着11:40発)~山毛欅尾山(14:40着15:45発)~1.312m尾根(18:00着)幕営

会議後、職場に戻りコミュニケし、そこから準備し食事をとり出発と慌しかった。金沢まで約3時間で到着、市内で迷い約30分のロス。<BR>
白山中宮スキー場到着は5時前になっていた、ここで車中泊。3時間程仮眠、林道に駐車し9時過ぎに登山開始。  林道を雄谷に沿って進み、雪道になる。貯水場登り口を見落とし30分位ロスる。山毛欅尾山へは最初は雪も無く、カタクリは未だつぼみである。急登が続き次第に雪道になり、上部に登るに従い雪量も多くなる。途中でアイゼンを装着、荷物も重く苦しい登りが続く。 途中、純白の大笠山が望め、気持ちが上向く。 やっとこ着いた山毛欅尾山山頂からは白山や笈ヶ岳はガスではっきり望めなかった。山頂で昼食、1名の登山者が丁度通りすがり、笈の様子を伺う、トレースもしっかりついていて解り易いと聞いて安心した。冬瓜山のナイフリッジはきつかったとの事でやはり経験上避ける事にする。ここからの進路は幾分迷ったが、雪尾根を登下降し薮漕ぎをし進む。 この日は時間的に冬瓜平は諦め1時間程手前の尾根にテントを設営した。夜は思った程寒くは無かった。

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4/16(快晴)  幕営地(07:50発)~冬瓜平(09:10着09:15発)~尾根取り付き(09:40着発)~シリタカ山(10:45着11:10発)~県境尾根(12:15着12:25発)~笈ヶ岳(13:08着14:30発)~県境尾根(14:45着発)~1,640mピーク(15:20着15:40発)~冬瓜平(16:30着16:50発)~幕営地(17:58着)

朝5時に起床、テントサイトからは前方に白銀に輝く白山が聳えている、素晴らしい。 食事と雪を溶かしての水作りで出発は予定より1時間遅れて8時になってしまった。歩き始めは雪も締まっていたが、やはり腐り踏み抜きを繰り返し中々進まない。しかし天気は快晴で目指す笈ヶ岳が純白に美しく登高欲を誘う。1時間で冬瓜平、尾根へはシリタカ山の手前を登った。かなりの傾斜の雪壁をアイゼンとピッケルで何とかクリア。雪崩の巣を登るようで緊張する。シリタカ山頂からは360度の展望、笈、大笠、白山、別山、人形、猿ヶ馬場、三方岩、三方崩、冬瓜始め北陸の未知の山々が雪を頂き純白に広がっている。北アルプスや御岳も望める。  後は雪尾根のアップダウンを繰返し笈本峰に登る。雪質悪く苦しい登りが続き県境尾根へ、ここからは山頂稜線を小笈を越え、ほぼ垂直の雪壁を降り、ラッセルしながら何とか山頂に到着した。休憩を入れながらであるが5時間係った。雪質が悪くワカンなら随分と短縮出来たと思う。 山頂からはシリタカ山同様360度の展望が広がり、シリタカ山で望めたやま以外にも猿ヶ山、大門山、奈良岳、乗鞍岳など素晴らしい。山頂も深い雪に埋まっており標識だけが顔を出している。ノートの入っている壷はまだ雪の下で残念だ。昼食を取り早々に下山に係る。下山は飛ばし尻セードも使って冬瓜平まで半分の時間で下った。尾根よりの下降はシリタカ山の手前の谷に下りる。かなりの傾斜だが雪がベタな為怖さは無い。途中、下方に熊かカモシカが横切っているのを発見、冬眠より覚めたのらしい。冬瓜平までは雪崩の危険性が有るので休み無しで急いだ。冬瓜平を過ぎた尾根に1張のテントがあった、既に睡眠中のようだ。  テントには6時前に到着、長かった。帰路は3時間半で山頂より下山した。ワインで乾杯し、昨日同様外で夕食、満月に照らされながら寒い中雪を溶かし夕食をとった。苦しいが充実した1日であった。

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4/17(晴)  幕営地(07:30発)~山毛欅尾山(10:20着10:40発)~貯水池(13:00着13:10発)~林道P(14:20着15:00発)~中宮温泉センター(15:05着16:10発)~金沢西IC(18:00着発)~花園IC(22:10着)食事~自宅(23:00着)

3日目は4時半起床、テントの撤収などで出発は7時半、町田君が重度の日焼けの為、目が中々開かなかった。山毛欅尾山までの尾根道が薮とベタ雪の踏み抜きで中々進まない。山毛欅尾山への登りはきつかった。山頂からは往路とは違い白山、笈ヶ岳、大笠山など素晴らしい展望だ。下りは結構急坂続きで気が抜けない。遥か下に中宮の集落が望める。 雪が切れる頃、町田君が転倒、ぼちぼちアイゼンを付けようかと急坂で1本立てようとした瞬間、カメラをを転がり落としてしまう。慌てて取りに行くと、カバーが外れ奇跡的に木立に筆禍って止まっていた。又その横には大きなカモシカがこっちを見て立ち止まっていた。2度びっくりである。町田君が取りに降りると、慌ててカモシカは下に逃げ降りた。カメラはさすがに故障、レンズのAFが不能になった、まいった! 何とかMFで使いこなす。意気消沈で下り続けると、時期にカタクリの咲く貯水池に着いた。この間3名の登山者と会った。その後長い林道を黙々と歩き何とか車に到着。林道は2日前の雪は消え、除雪してあり車も貯水池登り口まで入れるようになっていた、くやしい。 この後、中宮温泉センターで入浴(310円)、河内村の道の駅で昼食、金沢西ICより4時間で花園ICに到着、SUKIYAで夕食後、我家にて解散した。
今回は色々と勉強になった。まずこの時期はベタ雪でアイゼンよりワカンの方が良い。今ならスノーシューがベストかもしれない。又日焼け対策もしないと不味い。町田君が重度の日焼けで2日目夜より顔が腫れあがり火膨れのようになり破れる症状までになってしまった。またサングラスもしていなかった為雪目になった。良かった点はシートとツェルトが役立った。ガスは雪を溶かす為、倍は必要だ。 色々とあったが憧れの笈ヶ岳を悪戦苦闘の末落とせたのは何より嬉しい。   この時期はまだまだ雪量も多く、薮も山毛欅尾山~冬瓜山間で一部だけで尾根道や山毛欅尾山の登り、笈の稜線も未だ深い雪の中だ。またこの辺の地域は手付かずの自然が残っており、カモシカや野猿と遭遇、道にはカタクリやふきのとうが所々に咲き乱れている。大変だったが、思い出に残る山行になった。

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花園~金沢西 8、400円×2    走行距離 921km     中宮温泉センター 入浴代 310円

-山行記, 日本300名山