寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記 日本300名山

No,189 北海道:十勝連峰縦走 富良野岳(1912m)三峰山(1866m)上富良野岳(1893m)上ホロカメトック山(1920m)十勝岳(2077m)美瑛岳(2052m)ベベツ岳(1866m)オプタテシケ山(2013m)

2024/02/22

No,189 北海道:十勝連峰縦走 富良野岳(1912m)三峰山(1866m)上富良野岳(1893m)上ホロカメトック山(1920m)十勝岳(2077m)美瑛岳(2052m)ベベツ岳(1866m)オプタテシケ山(2013m)

平成19年6月19日~23日(4泊5日)  単独行

6/19(晴)  寄居駅(07:00発)~池袋駅(08:44着08:50発)~羽田AP(09:50着10:15発)~千歳AP(11:40着12:10発)~レンタカーST(12:20着12:50発)~千歳IC(13:20着発)~滝川IC(14:35着発)~望岳台(16:40着17:00発)~十勝岳温泉(17:10着)

「ヒュッテバーデンかみふらの」 十勝岳温泉 宿泊

今年の夏季休暇も去年同様早めの6月にとった、最初は当面の目標である日高のペテガリ岳であったが、神威山荘に向かう道も通行止めになっている為今年も諦め、十勝連峰に変更した。朝寝凄し、寄居を1時間遅れの7時発、何とか羽田に30分前に到着。レンタカーはスムースに!今回は三菱のコルトを借りる。予定通り千歳ICより道央道に乗る、途中少々仮眠を摂り1時間少々で滝川ICへ、高速を降りてからが長く2時間近く係った。芦別より上富良野に入ると前方に十勝連峰と芦別山塊が青空の中素晴らしい展望である。望岳台に立ち寄る、言葉を無くす程のパノラマが広がる。大雪、トムラウシも望める。稜雲閣に向かう道でキタキツネに遭遇、今宵の宿ヒュッテバーデンかみふらのは温泉も良く又食事も旨い!富良野の地ビールで喉を潤し、明日からの仕度をし早々に布団に入った。

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6/20(曇)  十勝岳温泉(04:40発)~上ホロ分岐(05:50着発)~稜線分岐(07:40着07:45発)~富良野岳(08:13着09:10発)~稜線分岐(09:23着09:25発)~三峰山(10:35着11:05発)~上富良野岳(11:43着11:57発)~上ホロカメトック山(12:12着12:26発)~上ホロカ避難小屋(12:40着12:52発)~十勝岳(13:40着14:30発)~上ホロ避難小屋(15:20着)

上ホロ避難小屋 宿泊

2日目。3時起床、4時過ぎに稜雲閣前の登山口を出発、上部はガス、富良野岳はかろうじてガスは架かっていない。しかし曇天で天気予報は見事に外れ、安政火口も色が映えない。道は良く整備されているようであるが、雪がまだまだ残り慎重にトラバースする所も多い。上部は幾分早いようであるが高山植物も多い。数名の方と擦違った。 山頂までは休憩を入れ3時間半位で到着、展望は芦別、夕張、十勝連峰が雄大だ。暑寒別も確認出来た。先に居らした岡山の方としばし談笑(以前春に秩父の和名倉山に登ったとき、死体を発見、警察に通報したらしい)、朝食を摂り出発。この後は天気と体力次第で上ホロ小屋か美瑛富士小屋までに決める。縦走に入ってからやはり重荷が堪える又、天気も曇りがちでぱっとしない。上ホロカメトック山には12時過ぎに到着、旭川では雨がぱらつき始めたとの情報を聞き今宵は上ホロ小屋に決める。ここからの展望も十勝岳、富良野岳を始め雄大だ。安政火口の下に十勝岳温泉が望めた。上ホロ小屋に着くと明日の天気も悪いとの事で荷物をデポし早々に簡易ザックで十勝岳に向かう。ピラミッド型の山頂へは傍に見えて中々近づかない。直下は亀甲状土が一面に広がり上部は溶岩帯で歩き辛い。山頂は一人占めだった。今回は行けないかもしれない美瑛岳、オプタテシケ山、又トムラウシ、大雪、石狩方面の山々が望める、富良野方面も一望だ。下には砂塵の尾根が続き荒涼とした風景だ。まだまだ休火山で噴煙を上げている、風が強く岩陰で昼食を摂った。小屋まで戻る道では吹上げてくる風が寒く堪えた。小屋に着く頃、天気も回復してきて日が差す、何で今頃!!外のベンチで残雪を溶かし水を作る、日向ぼっこしながら日誌を書いた。明日は本当に天気は崩れるのか?携帯が通じないのが痛い!小屋は結局後誰も来ず私一人の宿泊、毛布やマットも有り又、トイレも綺麗で良い小屋だ。8時頃にはシュラフに潜った。

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6/21(晴後濃霧、雨)  上ホロ避難小屋(06:55発)~美瑛岳(10:45着11:10発)~美瑛富士コル(12:00着12:05発)~美瑛富士小屋(12:28着)

美瑛富士避難小屋 宿泊

3日目、4時に目が覚める。外はガスだが晴れ間も望める、十勝岳も徐々にガスが晴れ始める。朝食を摂りラジオを聴くと天気は何とか持ちそうだ。少し様子を見て予定通り行く事に決断し7時前に小屋を出発する。 十勝岳山頂では青空の中壮大に広がる十勝連峰が望めた。天気予報では北海道でも一部の地域しか晴れていないようでラッキーだ! 流石にトムラウシや大雪は望めない、オプタテシケもガスが架かり気味だ。ガスが出ない内に砂塵の尾根を急ぐ、しかしやっぱりガスが湧いてきた。平ヶ岳付近でガスに覆われ視界が無くなる、鋸岳を越え頂稜雪田をトラバースし下降した所で一瞬ガスが晴れ前方に美瑛岳が広がった、素晴らしい!この後は視界の利かない中、美瑛岳の岩稜を黙々と登った。頂稜では一部道を失い大分下降してしまうが、途中で気付きセーフ。稜線の雪田では踏抜き腰まで埋まった、何とか這い出し危ない所だった。水は残雪を取り冷たくて旨い。 山頂分岐に荷物を置き山頂へ向かう、15分程で狭く切立った山頂に到着、遠望はガスで利かないがポンピ沢の雪渓が望め高度感がある。分岐へ戻ると美瑛富士がガスの中望めた。コルへ向かって下る、結構な下りだ。コルに着く頃雨交じりのガスになり美瑛富士は諦めて急いで小屋へ向かう。這松帯の道になり石楠花が美しい、美瑛富士の大きな雪渓を慎重にトラバースし、沢になった道を黙々と進む。前方に石垣山が見えてくる、小屋と縦走路の分岐を過ぎる頃ついに雨が落ちてきた、駆け足で小屋へ急ぐ、ギリギリセーフ濡れずにすんだ。この後1時間位は纏まった雨になった。 小屋では疲れて転寝した為、寒気が指し偏頭痛になった。夕方石垣山方面よりナキウサギの声が頻繁に木霊した、今日も私一人の貸切だ。水は雪渓の雪解け水が小屋前を豊富に流れていて助かる、小屋のトイレ設置の署名をし記帳ノートを読みながら早めに横になった。

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6/22(濃霧時々晴後雨)  美瑛富士小屋(04:45発)~ベベツ岳(06:18着06:30発)~オプタテシケ山(07:47着08:27発)~ベベツ岳(09:30着09:40発)~美瑛富士小屋(10:40着11:30発)~天然庭園(13:25着13:45発)~登山口(15:20着15:26発)~白金温泉(17:00着)

白金温泉「民宿林道」 宿泊

4日目、3時半起床。朝食を摂り4時半出発、本日も朝よりガスが多い。昨日の雨の為ズボンはレインウエアを履いた。石垣山の登りでは高山植物が素晴らしい、昨日望めなかった美瑛岳が大きい! 石垣山頂を巻くとベベ岳が望めた、オプタテシケはガスに包まれている。一旦下りベベツの頂稜に登ると美瑛岳方面がガスが晴れ始め展望が開けてきた。ベベツの山頂に着くと前方にオプタテシケが聳えている、西峰の後ろには本峰が高い。ベベツとオプタテシケのコルにも高山植物の群落がある。西峰に登り着くと峨がたる本峰が一際高く聳える。西峰より稜線を辿り急坂を頂上に向かう。小屋より3時間で山頂に着いた、山頂に着くと旨い具合にガスが晴れ始める、十勝連峰、大雪と美しい、トムラウシはガスで望めなかった。中々遠く手強い山であった!美瑛富士小屋に戻り、昼食を摂り下山の身支度をする。今日も天候は不安定な為、レインウエアを着込んだ。下山途中、強雨になる、雪渓や残雪が多くガスで視界が悪く何度かルートを見失う。流石に焦った!!100m程急な雪渓を登り返し、ガスが晴れるのを待って落ち着いてルートを探す、雪渓もだだっ広い為解り辛い!登山道は残雪、泥濘、熊笹等で歩き辛い。1時間以上オ-バータイムで苦戦した。林道に出てからも1時間の歩きで厳しい、白金温泉へも辛い歩きが続く、途中で今宵の宿「民宿林道」に連絡し場所を尋ねたら御主人が車で迎えに来てくれた。又、十勝岳温泉のPにある車までGAS代2000円で送ってくれ助かった!今宵も泊り客は私一人の様で色々と面倒を見てくれた。家族的で夕食も品数多く、ビールも進む。風呂も流石に白金温泉、良く温まった。良い宿だ! 荷物も纏めて梱包、宿より送って貰った。久々の布団で逆に中々寝付けなかった。

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6/23(雨後晴)  白金温泉(08:40発)~旭川鷹柄IC(10:00頃着発)~千歳IC(12:10着発)~レンタカーST(12:30着12:37発)~千歳AP(12:45着14:00発)~羽田AP(15:20着16:00発)~池袋駅(16:50着17:15発)~寄居駅(19:00着発)~自宅(19:20着)

いよいよ最終日、早朝より目が覚めてしまう、外を見ると雨。十勝岳~オプタテシケ山の連なりが望める。山行中は何とかもって良かった。朝風呂に浸かりさっぱりする、民宿を9時前に出発。空も晴れてきた、望岳台に立ち寄ったが山はガスの中、しかし土曜日とあって登山者は多い。レストハウスは9時にオープンした。 帰路カーナビに任せたら、えらい遠回りで旭川鷹柄ICに戻って高速に乗る事になってしまう。千歳APには1時前には着いたが、土産物を買うのに手間取り、搭乗は10分前位に駆け込んだ。後はいつも通り長く苦痛な帰路の道を辿り7時前には自宅に帰り着いた。 今回は天候との戦いで、計画通りの行動が出来大満足!自分の判断にミスは無かったが、まだまだ6月中の残雪の多さには甘さがあった。

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費用  飛行機代 28450円    レンタカー 27575円    宿泊費 19500円   他 高速代、土産代など 約12万弱

-山行記, 日本300名山