寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記

No,425 下田:中ノ又山(1070m)撤退、五兵衛小屋(940m)日本平(860m)

2023/09/04

 令和3年4月21日~22日(前夜入1泊2日)  PZツアー(ガイド2名、クライアント3名)

4/20  花園IC(15:20発)~燕三条IC(18:00着発)~ホテルルートイン(18:25着)

今回は先月に続きパワーゾーンの2度目のツアー登山、マイナー12の準名山の7座に名を連ねる越後下田山塊の中の又山だ。 これ又一筋縄ではいかない山で単独ではリスクも多く、ツアーに申し込んだ。 先月の大兜山で少々左足の膝や筋を痛めているので、今回は万全では無いが整形外科に通いヒアルロンサンの注射や湿布、テーピングをして望んだ。 1泊2日の予定の為、登山前日には三条に入りホテルに前泊した。

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4/21(快晴) ホテルルートイン(9:00発)~下田漢学の里道の駅(09:40着10:40発)~冬期ゲート(10:50着10:55発)~R289ゲート(11:05着11:20発)~川胡桃沢取付点(11:58着12:15発)~渡渉点~日本平(14:52着15:02発)~テン場(15:52着)

初日は10時半に下田の漢学の里道の駅へ集合、ここからは残雪の粟ヶ岳が綺麗に望める。 ここでガイドのT氏、K氏とクライアントのY氏、O女史、拙者の計5名が合流した。  この後、大谷ダムの冬期ゲート迄進み、ここでガイドのT氏の車に全員が便乗し、次のR289ゲート迄入った。 これより愈々登山開始、先ずは舗装された林道を談笑しながら進む、40分程で川胡桃沢の取付点へ到着、これより本格的に登山が始まる。 沢を何度か渡渉し急坂を詰めて行く、そこそこの斜度の雪面も暫くはキックステップで登る、重荷が食い込む。 13時前頃一旦休憩、日本平には15時前に到着、山頂は藪の中で勿論標識などは無い。 Y氏が手作りの標識を貸して頂き写真を撮る、目指す中の又山や五兵衛小屋、粟ヶ岳、光明山、青里岳~矢筈岳、毛無山などの下田川内山塊の山々が美しい!とても800~1200m程の山塊とは思えない。拙者は日本平を日本平山と勘違いしていた。  これよりは主稜線の尾根を進む、ガイドのT氏の話だと、例年より雪が少ないとの事、その通りで藪のアップダウンが続く、展望は良いが暑いし歩き辛いしキツイ! やっとこ日本平より1時間弱で本日のテン場へ到着した。 直ぐにテントを設営、雪のテーブルも作る、流石プロのガイドだ。 日中は暑いが、陽も落ちてくると流石に寒い、夕暮れの山の展望(粟ヶ岳、光明山、青里岳、矢筈岳)が美しい、コーヒーが旨かった。 テントは三張り、男性2人づつ2張りと女性が1張りだ。 流石に夜間は雪面に張っている為、下よりの冷えがきつく眠りは浅くなった、深夜に若干風が吹いた。

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4/22(晴)  テン場(05:10発)~五兵衛小屋(07:18着07:30発)~岩場(08:15着08:30発)~中の又山取付手前(10:05着待機11:45発)~五兵衛小屋(13:48着13:55発)~テン場(16:05着16:20発)~日本平(17:10着発)~川胡桃沢取付点(20:00着20:10発)~289号ゲート(21:13着21:15発)~冬期ゲート(21:20着21:42発)~燕三条IC(22:28着発)~花園IC(25:18着)

2日目、愈々中の又山へ挑む。 朝は4時起床で5時出発、暗い中ヘッデンを付けラーメンを食うが、何時も通り旨くは無い、兎に角腹に入れた。 朝は寒いが、直ぐに陽が登り暑くなり上着を脱ぐ。 先ずは行き成りアイゼンを付け雪の急斜面を登る、登り着くとこの先の展望が開ける。 粟、青里、矢筈、毛無、中の又、五兵衛、浅草、守門他素晴らしい! ここでガイドのT氏より予想以上に雪が無く厳しいとの事(一部絶望的か)、雪が有ると無いとでは相当に時間の差が出る。 向かう先には小ピークが次々に続くが、顕著なのが次の五兵衛小屋だ。、そこまでも凄い藪の海が望める。 岩交じりの痩せ尾根の急なアップダウンが続く、慎重かつ早くに。 痩せた岩稜には岩カガミやイワウチワ、カタクリなどの花々が咲き美しいがゆっくり愛でている矢裕は無い!  ここら辺より問題の左足が痛んできた、膝を曲げるときに激痛が走った!「こんちくしょー」と自分に言いながら歩いた。 徐々に自分が隊列より遅れ始める、ただでさえ今日は雪が無く以上に時間を擁するコースで、自分に合わせていたのではパーティーの登頂ですら儘ならなくなる。 急坂を藪を掴み這い上がり五兵衛小屋へ到着、テン場より2時間、記念写真を撮る。 ガイドのT氏よりハッパをかけられる、時間が無い! 直ぐに出発、再び痩せ岩稜の急降下、そして難所の岩場、ここは上手く右方より岩壁を巻く(木の根や岩に掴まり)事が出来た。 この次の休憩時、ガイドのT氏にパーティーの登頂のジャッジをする際に自分を切る様に申し出るが、T氏も勿論それは考えていた、リーダーとしては当然だと思う。 岩場を過ぎてから雪を拾っていける事になるが、これも又クラックや急斜面に注意しながら進む。 クラック等を飛び越える際に膝裏に激痛が走った。 中の又山が近付くに連れ尾根も広くなり、愈々山頂部への取付近くなるとT氏より待機の指示が出た。 拙者としてもパーティーに迷惑をかけてはと意外にほっとした気持ちになった。 そうしているとガイドのK氏が戻ってきてくれ、暫し2人で時間を過ごした(この日唯一のまったりした時間)、この時余程先に戻った方が良いかと考えたが? その後1時間半近くでアタックしたパーティーも無事登頂し戻り、一緒に下山へ。  その後痩せ岩稜の藪、雪尾根のアップダウンで難所の岩場、五兵衛小屋を経て5時間かけテン場へ戻る、皆が既に支度をしている戸頃へやっとこ到着、慌ててパッキングする。 自分は一番遅いので15分程で直ぐ出発になる、テン場より直ぐ藪に突入、その後日本平より急な谷沿いへ巻きながら下降、落葉で滑る急坂や急な雪面のノーアイゼンは重荷を担いではきつかった。 沢に着く前に日没、ここで問題ヘッデンが充電が切れていた(昨夜の使いすぎ、充電不足)急遽予備のヘッデンをガイドのT氏にお借りし難を逃れる。 その後も急な沢沿いの下降は暗闇の中、慎重を擁した。 結局登山口の川胡桃沢取付点に着いたのが20時、林道を歩きPに着いたのが21時20分になっていた。 拙者は途中待機休憩があったとしても、休憩時間を入れ16時間半の行動になった、長年登山をやっているが、時間的には最長になるかもしれない山行になった。 帰路は三条燕IC迄戻り、関越道で帰ったのでやはり3時間近く擁して、最後は睡魔との戦いであった。  今回の山行では色々と反省点も多く、先ずパーティー登山で他人に迷惑をかけない事(自分の低能力もあるが、足を痛めていたのにハードなツアーに参加した事)、自分のせいでかなり時間を擁させてしまった。 今後はこの2回の登山にてある程度限界点を知り、今後は高望みをせずに自分の能力に合わせた登山スタイルに、やはりツアー登山は迷惑をかける為無理かと。 ヘッデンの充電不足(予備の携帯)これは今迄で初めての事、今後は特に注意(命に関わる)。 又今回の代償も大きく、足(膝、ふくらはぎ)の悪化、ゲーター、オーバーパンツの破れなど高くつく山行にもなった。 この山に関しては拙者がもしリベンジする事が可能となる機会が来るとすれば、山中2泊として計画すると思う。 兎に角ガイドのT氏にも色々と注意、叱責され、勉強になりキツイ山行でありました。 又ガイド見習いのK氏には何かと気を配って頂き、メンタル的にも助かり感謝致す次第であります。 拙者にとって登山は何時までも勉強です。

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花園~燕三条 5200円   燕三条~花園 3640円   ルートインホテル(朝食付)9000円位   走行距離 512km   PZガイド料金

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