寄居の山賊

山キチ男の山行記録(旧サイトより徐々に移行中)

山行記 日本300名山

No,154 南アルプス深南部:池口岳(2392m)

2024/03/25

平成17年5月26日~27日(夜行1泊2日)     単独行

5/25  花園IC(22:30発)~

5/26(晴時々曇)  座光寺P(02:00着04:40発)~飯田IC(04:50着発)~飯田市内&林道で迷う~南信濃村大島(06:00着発)~登山(06:50着07:30発)~面切平(08:43着08:44発)~黒薙(10:30着12:25発)~ザラ薙平(15:30着)

5月後半の連休で久々、単独テント山行で難峰の池口岳に挑んだ。計画では夜行で座光寺Pで車中泊、ザラ薙平でテント泊、1日目に登頂して翌日は下るだけの予定にした。しかし中々予定通りには行かず、飯田ICを降りて直ぐには道が解らず、その後南信濃村に措いても1本林道を間違え計1時間以上はロスった。4時に起きたが登山道に取り付いたのは結局3時間半後になってしまった。 飯田市より矢筈トンネルを抜けるとそこは別世界で町とは隔絶された世界が広がっていた。高峰に囲まれた谷間の山村である。池口に道を開いた大島要邸の横の林道(資料は悪路だがそうでもない)を進むとトイレ、ベンチのある登山口に着いた。 早々に出発、今回単独テント行の為ザックがずっしりと重い。水も4.5L持った。ここが標高1,100m、あと1,300mのアルバイトになる。尾根伝いに徐々に高度を上げていく、樹林帯の中にはマーカーが付いており手入れされて歩き易く迷うことは無い。私も追加してマーカーを付けながら登った。1時間半位で面切平へ到着、1本立てる。樹林帯の中展望の無い登りが続く、有名な山蛭は姿を見せない。 3時間半程で黒薙に到着、ここで10時半、正面に見える池口岳はガスで見えない。本日中のはずの登頂は諦める。ここで朝食兼大休止にする。左方下には日本のチベット下栗の集落が望める。やはり止まると5月のせいかさすがに寒く、1枚纏った。食事をしていると徐々にガスも晴れてきて池口岳の双児峰が現れてきた。鶏冠山や中ノ尾根山も望める、下栗の遥か上には御岳であろう。薙の崩壊は迫力がある、2時間程休んで出発。ここからは尾根の樹林帯の中のアップダウンが続く、途中迷い易い所にはマーカーを付けながら進んだ。途中の切り開きより中央アルプスが望めた。雪は意外と残っていない、途中カモシカの白骨化した死骸があった。ザラ薙平手前の薙上より池口岳が素晴らしく望め、ここで又1本立てた。結局ザラ薙平までは2~3回休み、黒薙から3時間駈けて到着した。 途中似通った所も有ったので間違え易いが、ザラ薙平は素晴らしいテン場である。焚火場もあり芝が一面に生え平地で良い。直ぐにテントを張り食事にする、5時前にはテントに入り横になるが、睡眠不足の為も有りそのまま寝てしまったようで寒くて途中で目が覚めた。入口を閉め再度寝直す、爆睡モードで朝4時までの約11時間寝た。

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5/27(晴時々曇)  ザラ薙平(05:45発)~池口岳(北峰)(07:40着08:25発)~加加森山分岐(08:40着発)~ザラ薙平(09:37着10:15発)~黒薙(11:25着12:08発)~面切平(13:25着発)~山ノ神(13:40着発)~登山口(14:20着14:52発)~大島(15:00着15:10発)~かぐらの湯(15:25着16:05発)~飯田IC(17:15着発)~花園IC(21:00着)

朝は鳥の囀りがハーモニーを奏でている、フクロウもみ混じる。今日は天気は良さそうだ。テント内より御来光を仰ぐ。さすがに寒くペンを持つ手が震える、朝食を摂り5時半過ぎに出発。空は快晴だが靄がかかり遠望は効かない。徐々に痩せ尾根になり急登で高度を稼いで行く。遥か下に黒薙が望める。岩場のロープの箇所も難無く通過、道も解り易く迷うことは無い。左方に加加森山、光岳などが大きい。大無間山や遠く南アルプスのジャイアント群も望める。厚手のウエアとレインウエアを着込んだ為暑い暑い。ガレと岩場のアップダウンが続き、山頂直下では幾分残雪の中を歩き最後の急登を凌ぎ、待望の池口岳山頂(北峰)に到着した。山頂は小広く小さい標識が2つ木に打ち付けてあるだけである。木立に展望は遮られていて、南側の切開きより南峰、鶏冠山、遠く黒法師岳山群が望める。南峰も考えたが、今後の時間と天気予報により諦めた。たった一人の山頂でも難峰を落とした達成感は充分である。 早々に下山にかかると登りでは気付かなかった加加森山への分岐が15分程下った所にあった。快適に下り1時間でザラ薙平に到着、テントを撤収する。また重い荷物を背負い出発、1時間少々で黒薙に到着。途中の道も解り易く歩き易い。黒薙では大休止とし昼食を摂る、前方には幾分霞んだ池口岳が聳えている。良くあそこまで言ってきた物だと感心する、日向ぼっこで気持ちが良かった。 この後、下山は忠実にマーカーを辿り、気持ちよい新緑の木の下を下った。2時間少々で登山口へ到着。 下山届けを提出し南信濃村のかぐらの湯で汗を流し、一路飯田ICへ。 帰路、駒ヶ岳SAで夕食をとり21時に花園へ到着した。   今回の山行では、まず登山道の整備状況が極めて良いのに驚いた。全く山頂まで迷う事無く、道もしっかり手入れされていた。少量の荷で日の長い時期なら健脚の方な日帰りも充分可能である、しかし10~12時間は係るので結構キツイ。今回は山中2日間1人の登山者にも会わず、独り占めの池口岳であったが、少々心細かったのも確かである。又水は4.5L持ち上げたが、結局は3Lあれば大丈夫である(真夏は別)。又、噂の山蛭には今回もお目にはかかれなかった。

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飯田~花園 6,250円×2    南信濃村「かぐらの湯」600円    走行距離 721km

-山行記, 日本300名山